小衣のため息

IQ1300の天才少女、明智小衣のボヤき

【とらばーゆ小衣ちゃん】

【外注派遣奴隷システム屋時代】

小衣

「こちら上海亭」

進藤常務

「私だ。国賓饗宴に出す料理を3品大至急で頼む。メニューは大厨師殿におまかせする。いいか国賓だゾ、国賓。国家の賓客で国賓。超重要なことなので3回言っておく。」

小衣

「( ̄^ ̄ゞ で配達先は?」

進藤常務

「そっちに特別機を送るから」

小衣

「かしこまり」

⊂二二二( ^ω^)二⊃ブーン

小衣

「持ってきたお」

「あら明智さんちの小衣ちゃんじゃないの。相変わらずちっちゃいね。SEのお給料じゃ食べていけないのかい(笑)」

社長

「(ウッ)法王様、お知り合いですか?」

法王様

「昔、鳥居坂教会の日曜礼拝で初版の欽定訳聖書を原書で読んでる大変利発なお子さんがおりましてな…」

小衣

「ご無沙汰しております。お恥ずかしい所をお見せしました。当時はヘブライ語コプト語が読めなくて植民地の方言である英語に日和った利発とは程遠い愚鈍な、いや白痴の奴婢でございます。本日はどのような御用向きで?」

法王様

「実は御社のシステム開発案件で働いてるうちの孫娘が毎日泣かされて帰ってきましてな。理由を聞いても何も言わんので派遣先の皆様に聞いていた所なのだよ。実に哀しむべきことではないかね。なんとか平和的に解決できんもんかと。」

小衣

「なるほどなるほど。護国卿の進藤公爵が小官を飼っておられるのはこういう時のためでありますぞ。法王様、私を甘く見てもらってはこまりますな。異端審問?否!!宗教裁判?否!!公会議?否!!これは最終戦争です。異端の反逆者共にはただの戦争ではもはや足りない!!大戦争を!!一心不乱の大戦争を!!連中に恐怖の味を思い出させてやる。天才少女の英知で世界を燃やし尽くしてやる。お客様、私を飼っておられるお客様の皆様、私に望んでおられるものはなんですか?鉄風雷火の限りを尽くし経済成長の阻害要因である異端者どもを殲滅する嵐のような闘争をお望みですか?」

お客様首脳陣

「戦争!!戦争!!戦争!!」

小衣

「よろしい。ならば戦争だ!」

[翌日]

9:00

「\\\ ٩( 'ω' )و ////」

小衣

「これが新型ソリューションのU235型爆弾。製品名はプロトタイプなんで仮称ですがEndlösung。日本語に訳すと最終的解決。」

みんな

「((((;゚Д゚)))))」

小衣

「総合運転試験の第1フェーズは大成功ゾイ」

[3日後]

12:00

「\\\ ٩( 'ω' )و ////」

小衣

「これがU235型爆弾の量産型でサービスイン想定モデルであるPu239型爆弾。製品名はGreatPurge。日本語に訳すと大粛清。」

みんな

「((((;゚Д゚)))))」

小衣

「総合運転試験の第2フェーズも大成功ゾイ」

[7日後]

法王様

「進藤さんが孫娘を雇ってくれるそうじゃ。これでSIerに虐められることもないじゃろ。」

小衣

「それは大変良かった。おめでとうございます。客先企業のプロパーで情シス勤務とかIT技術ヒエラルキーの頂点ですよ。法王様の直系尊属ともあろう御方が事業会社の下請け産業である奴隷商社なんかで働くとかマジありえないッスから。でもそうなると戦争は終わりですな。せっかく手に入れた貴重な戦争だったのに…つまんないや。小衣この案件辞めるぅ」

進藤常務

「どこか心当たりは?」

小衣

「総合運転試験の検収終了後に亡命先である南極大陸の開発拠点で考えます。コイツは見ものですよ。国立物理学研究所に魔生成させた新元素を国防軍防衛研究所で最精鋭の科学者達により魔調合させた新素材のおかげで威力が100Mtまで増強されているのに、大きさは制式のMk17と同じサイズなので爆撃機に搭載可能。名付けてMk17小衣mod。製品名はDoomsday。日本語に訳すと最終審判。どっかの"爆弾の皇帝"とかいうワンオフデグレ製品とは品質も威力も段違い。天才少女明智小衣様にかかればこんなものチョいのチョい。確実に恐るべき大天才少女小衣ちゃん、ああ自分の才能が恐ろしい。おっとっと説明が途中でしたわ。総合運転試験の最終フェーズとして5大陸に存在する拠点都市に1発ずつ落として世界を石器時代に戻してやるぉ。ユニットは6個作ったから残り1個と全ての開発資料のコピーは退職金代わりに小衣がいただきマンモス。そうなると運用体制構築が小衣の新天地で最初にやるお仕事じゃん。さーて新天地でもお仕事がんばるゾイ!(ニッコリ)」

みんな

「((;゚Д゚)ガクガクブルブル」

法王様

「進藤さん、大変厚かましいお願いなんじゃがこの子も御社でなんとかならんかね…」

社長

「お任せ下さい法王様。親任官待遇の官吏として接遇いたします。」

進藤常務

「小衣ちゃん良かったじゃない」

小衣

「(どうしてこうなった)」

社長

「(震え声)小衣様、弊社のご注文は新しい世界秩序の構築による世界征服ではないのですぅ。そ、そうです!シャロちゃん、桐間紗路ちゃんのように毎日慎ましく企業活動を行えればそれでよろしいのでございます。そこのところを何卒ご理解いただけると助かります…」

小衣

「(にゃーん)」