【現代日本のICT業界でエンジニアは不足していない】
現代日本のICT業界は…
従来の職種や商流の階層構造が完全に破壊され…
1.クリエイティブクラス
→ICTサービスプロバイダー層
→知識集約的事業モデル
2.マックジョブ
→ディベロッパー層
→労働集約的事業モデル
に階層が二分されている。
元BCG東京支社長の堀氏が提唱した企業の組織設計の定理によると…
要員が最低5人いればどんな業種でも会社として事業は回せる。
1.経営者
2.営業部門
3.製造部門
4.開発部門
5.管理部門
これを現代のICT企業に置き換えると
1.クリエイティブクラス
→ICTサービスプロバイダー層
[事業戦略]
→知識集約型モデル
1.高品質のサービス
2.広域圏のサービス網
3.統合化された事業管理
事業のKFSはスケールメリットを活かした市場占有率の確保。企業のコアコンピタンスは営業力である。
[組織形態]
→フラットな組織形態で多様性を尊重
⑴ディレクター
⑵マーケティング&セールス
⑶サービスデザイン
⑸バックオフィス
2.マックジョブ
→ディベロッパー層
[事業戦略]
→労働集約的事業モデル
⑴低い労働単価
⑵大量の作業要員
⑶標準化された工程
→要員の生産性向上と案件の収益性改善が事業の最大の目的である。そのため階層化された組織体系の事業部制で、徹底的したコスト管理を行うことが事業のKFSである。
[組織形態]
→中央集権的構造の体制
【具体例】
具体的な人員構成として…
ICT業界の経団連みたいなのが、
JISA(情報サービス産業協会)
法人会員:506社
団体会員:32社
賛助会員:41社
合計:579社
である。
🐱が定義する日本のICT業界の適性人員構成は、
1.クリエイティブクラス
→ICTサービスプロバイダー層
→5人×579社=2895人
2.マックジョブ
→ディベロッパー層
→好きなだけどうぞ
[業界展望]
市場占有率トップ企業が利益最大となる。
→技術仕様の標準化及び公開化が進行しており、それにより工程が汎用化する。結果、事業の参入障壁が低下し、多数の事業者が市場に参加する。価格競争により、最終的にスケールメリットを活かした営業力で最大の市場占有率を確保した企業が業界の勝利者となる。
(ドイツのコンサルタント会社Roland Bergerが提唱したICT事業の成功法則として「創業3年以内に市場占有率16%を確保した企業が業界の勝利者になる」というのがある。)
【結論】
日本のICT業界はエンジニアは不足していない。むしろICTサービスプロバイダー層で人員過多というのがコンサルタントとしての見解である。事業効率化のためにもICT企業は要員構成の見直しを行うべきである。
[備考]
【経営観点から見たディベロッパー階層のICTエンジニアの理想的な報酬額】
※最低賃金は東京都の時給1013円を採用
1.ICTエンジニアの年間報酬総額
=最低賃金×6240
=6,321,120円
2.ICTエンジニアがお客様に毎月請求する報酬金額
=最低賃金×520
=526,760円
3.SES契約単価
最低3ヶ月~
=最低賃金×1560
=1,580,280円
4.ICTエンジニアの月額お賃金
=最低賃金×173.3
=175,553円